参議院内閣委員会−

独立行政法人通則法の一部を改正する法律案並びに同整備法案についての質問 −
平成26年5月29日(木)
■松下新平■
 自民党の松下新平です。
 日頃は自民党の理事として、水岡委員長、そして芝、山下両理事を始め委員の皆様にいろいろ御指導、御協力をいただいておりまして、厚く御礼申し上げます。引き続きよろしくお願いいたします。
 ただいま、早速ですけれども、議題となりました独立行政法人通則法の一部を改正する法律案並びに同整備法案について質問をさせていただきます。
 本法案は、昨日、参議院の本会議におきまして稲田大臣から趣旨説明をいただいた後に、それに対する代表質問を行いました。そして、本日からこの内閣委員会で趣旨説明をいただきまして質疑が始まるわけでございます。衆議院では与党に加えて民主、そしてみんなも修正を経て賛同をいただいた法案でございますが、この法案は国民に身近な法案でもありますし、また大きな期待も寄せられておりますので、参議院ならではの審議を期待したいというふうに思います。
 冒頭に、通告についてちょっと申し上げたいんですけれども、この質問通告に当たりましてはこれまでもいろいろ議論されておりました。余りにも遅い通告で、役所の方の対応にいろいろ支障があるということもございました。一方では、駆け引きと申しますか、その中で有益だということもありますし、急を要するものもございます。それに対して、自由民主党は特に子育て対策に力を入れていると、これは国の重要な施策の一つでもありますけれども、役所にも子育て世代の皆さん、たくさんいらっしゃいます。そういった意味で、前々日の夕刻までの通告を原則としてスタートいたしました。これ衆参でですけれども、是非率先して院より始めろということで取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 私は、この委員会の最初の質問者でありますので、全体の議論を深める上でも、これまでの背景でありますとか、これまでのいろんな与野党の考え方の違い、そして修正に至った経緯、総論についてお伺いしたいというふうに思っております。
 まず初めにですけれども、現行の独法制度の趣旨、評価についてお伺いしたいと思います。
 昨日の参議院本会議におきまして、稲田大臣から、いろいろあったけれども、集大成であると、力強く意気込み、そしてこの法案に懸ける思いを述べていただきました。それは議場で伝わってまいりました。
 行革の一環として平成十三年度から制度が開始されたわけです。十三年前ですから、改めて当時の独法制度、これを導入された経緯について確認をしたいことが一点と、また、この制度開始から十三年たっております。この間の評価を併せて大臣にお伺いしたいと思います。
■福田朋美 国務大臣■
 独法制度が導入をされてから十三年が経過をいたしました。この独立行政法人制度は、行政における企画立案部分とその実行、実施部分を分離をして企画立案部分の能力を向上させるとともに、その実施部門に独立の法人格を与えることで業務の効率性と質の向上を図るというのが制度の趣旨でございます。その独法の制度の趣旨、そして意義は今も変わるところ がないというふうに思っております。
 また、この十三年間、効率的で質の高い行政の実現に大きく貢献したことも事実ではありますけれども、十三年たって、やはり一律の制度運用で政策実施機能が十分発揮されていないのではないか、また、目標、評価の適切なPDCAサイクルが十分に機能をしていないのではないか、また、業務運営の適正性が自律的に十分行われていない、やはりガパナンスの強化というのは必要ではないかという、ところが指摘をされてきました。
 これらの指摘を踏まえて、与党とも十分協議し、今般、この独法制度自体は維持をして、制度本来の趣旨にのっとって、法人の政策実施機能の最大化、官の肥大化防止、スリム化を図るという観点から、制度、組織両面で抜本的に見直そうということが今回の法案の趣旨でございます。
 独法改革は第一次安倍内閣以来の課題でありまして、今まで二度にわたって法案が麗案になっているこっとから、今回の法案の成立に向けて全力に取り組んで、改革の集大成としていきたいというふうに考えております。
■松下新平■
 十三年前、御答弁いただいたとおり、民間の経営手法を活用をして国の施策を効率的、効果的に実施するということが目標でございました。
 今御答弁いただいたとおり、現行制度における課題、問題点も浮き彫りになってまいりました。ガパナンスの問題でありますとか独法の予算、これは交付金制度ですけれども、評価体制、情報公開など課題もありました。しかし、今回の改正に集大成として大きな期待が寄せられているところであります。
 次に、この集大成に至るまでに、これまで平成二十年と平成二十四年、自民党そして民主党からそれぞれ法案が出されております。それぞれその当時の立場も踏まえて法案が提出されておりますが、今回は、そのそれぞれの思いを乗り越えて修正案として賛同していただいたわけですが、その前に、それぞれ自民党、民主党がどのような特徴を持っていたか、それを押さえていく必要があると思いますので、端的に御答弁をいただきたいと思います。
■長屋聡 政府参考人■
 お答え申し上げます。
 まず、平成二十年に提出された独法通別法改正案でございますが、現在、各府省に置かれています評価委員会、それから二次評価として行っている総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会、この評価機能を一元化いたしまして、強力な権限を持つ独立行政法人評価委員会というものを新設すると、これが大きな特徴であったと認識しております。
 それから、平成二十四年に提出された独法通関法改正案につきましては、独立行政法人制度を廃止いたしまして行政法人制度に移行させるということや、役員報酬の上限を法定化するなど、厳格な措置を講ずることが特徴であったと認識しております。
 今般の独法改革でございますが、これまでの検討の優れた面は取り入れ、見直すべきは見直すという考え方に立ちまして、これまでの議論を改めて総括、点検し、独法改革の集大成として提出させていただいているところでございます。
■松下新平■
 それぞれ思いが強いわけですけれども、それを乗り越えて修正合意されたということで、関係各位に敬意を表したいと思います。
 続きまして、法人の類型化についてお伺いしたいと思います。
 本法案の目玉の一つでもございます現在九十八ある独立行政法人を三つに分類するということでございます。先ほど趣旨説明でもございましたが、改めて、これからの議論の中で大変重要になってまいりますので、三類型に分類する理由、その基準についてお伺いしたいと思います。
■長屋聡 政府参考人■
 お答え申し上げます。
 今回の独法制度見直しにおきましては、一律に同じ規律、共通ルールを適用するということを改めまして、法人の業務の特性を踏まえまして、最適な目標管理の期間の違いに着目した目標管理の仕組みを導入してございます。
 大きく三分類にしてございます。
 第一としまして、中期目標管理法人と称しておりますが、自民向けの様々なサービスを提供する法人につきましては、高い自主性、裁量を発揮した業務運営により高い成果を上げるため、目標期間につきましては、三年から五年の目標管理を行う法人として位置付けております。
 第二に、国立研究開発法人でございますが、研究開発を主要な業務とする法人につきましては、研究開発の成果を最大化するために、研究開発の長期性、専門性などの特性を踏まえまして、五年から七年の中長期的な目標管理を行う法人として位置付けております。
 第三に、行政執行法人でございますが、屈の業務と密接に関連した業務を担う法人につきましては、国の相当な関与の下、正確かつ確実な業務執行を実現するため、国の単年度予算管理と合わせた単年度の目標管理を行う法人として位置付けてございます。
 この三つに分類してございまして、このような目標期間にム応じて三つに分類することで法人の政策実施機能が向上されることが期待されるものでございます。
■松下新平■
 次に、評価の仕組みについてお伺いいたします。
 昨日の本会議でも指摘されておりますが、修正案を担保する意味でもこの評価の仕組みがポイントになろうかと思いますので、それについてお伺いしたいと思います。
 これまで、主務大臣は目標を指示するのみで評価に関与していなかったわけですが、今回の改正により、各省の独立行政法人評価委員会による評価をやめ、主務大臣が自ら業績を評価することとしています。内輪での評価に対して、お手盛りになるのではないかとの懸念がございます。明確にこのような懸念を払拭していただきたいと思います。
 現行独法の業績評価においては、まず主務省に置かれる独立行政法人評価委員会が一次評価を行って、その次に総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会が二次評価を行っておりましたが、本改正案では、毎年度の評価については主務大臣が実施し、総務省の第三者機関である独立行政法人評価制度委員会は中期目標期間の業績評価をチェックし、基本的には毎年度の評価には関与しないとしております。これにより、いわゆる評価疲れを解消するとともに適正な評価が期待されるわけですけれども、これについての見解をよろしくお願いします。
■後藤田正純 副大臣■
 今回の法改正は、まさに先ほど大臣から趣旨説明あったとおり、国民に資する独法たり得るように政策実施機能の最大化を図る、これを大きな目標にしておりますので、独法のそういう側面も大変重要だということを尊重しながらも、一方では、やはりガパナンスの問題、国民への説明責任、これを両立するということが最大のテ1マの一つだと思います。
 その中で、今回、今お話ございました評価疲れという御視点でございますが、現行制度は、目標設定、中期目標期間終了時の見蓋し、これは主務大臣がやっておりまして、また、業績評価につきましでも、各府省に評価委員会があり、そしてまた、いわゆる政独委、政策評価・独立行政法人評価委員会という第三者機関があった。これを今回、目標設定、中期目標期間終了時の見直し、業績評価は主務大臣にお願いするということでございまして、総務省に新たに置かれる独法評価制度委員会は毎杢度の評価には基本的に関与しないという仕組みとしております。
 ただ、今御指摘のありますとおり、ガパナンスという点におきまして主務大臣の適正な評価を担保するためにはどうするかということでございますが、これには新たにその第三者機関において、業績評価に関する基本的なルiルを、まさにその第三者委員会の意見を騒いた上で総務大臣が指針として策定するという、その根っこの部分をしっかり担保するということで、主務大臣はその指針に基づいて評価を行うということとしております。
 また、第三者委員会が主務大臣の中期巨標期間の業務評価結果につきましてしっかりチェックをするとともに、毎年度の評価が著しく不適正な場合には委員会が意見を述べることが可能と、このようになっております。さらに、第三者委員会以外におきまして、総務省の行政評価・監視の対象に独法を新たに追加することとしております。そしてまた、独法評価制度委員会がその調査結果を活用するなど、行政評価機能との連携によりまし層実効性のあるガパナンス、チェックが可能となっております。
 こうした仕組みによりまして、まさに価値の最大化、そして同時にガパナンスというこの両立に向けまして、主務大臣が適正な評価を担保できると我々は認識をしております。
■松下新平■
 是非主務大臣のリーダーシップに期待したいと思いますし、またPDCAサイクル、これまでも行ってまいりましたけれども、更にこの法改正によってバージョンアップして取り組ん でいただきたいというふうに思います。
 もう時間も限られておりますので、質問をちょっと飛ばすことになりますが、御了承いただきたいと思います。
 次に、ガパナンスの強化について改めてお伺いしたいと思います。
 現行通期法では第十九条に監事の規定がございますが、独法の業務を監査することと、監査の結果に基づき法人の長又は主務大臣に意見を提出することができることが規定されているのみであって、監事の権限が不明確でした。
 本改正案により、監査報告書の作成の義務付け、役員の不正行為の報告義務付けを新設して監事の権限強化を国っていますが、その背景と理由についてここで改めてお伺いします。
■後藤田正純 副大臣■
 第一次安倍政権で始まりました独法改革におきまして、当時、例えば緑資源機構の官製談合問題を背景にいたしまして、監事の機能強化による法人のガパナンス強化を図ることとし、平成二十年に通財法改正法案を提出していたところでございます。
 今般の独法改革におきましでも、行政改革推進会議等におきまして、今委員御指摘の、監事の権限が不明確であり、法律上明確にするべきである、また、法人の長の独任制である独法制度におきまして、法人の長を牽制する機能、これを有する監事の機能を強化する必要がある、こういった議論がなされたところでございます。
 これを踏まえまして、現行法では監事は法人の業務を監査する旨のみの規定であったところでございますが、監事は法人の役職員や子会社に対して報告を求め、調査をすることができること、また、法人から主務大臣への提出書類について監事が調査を行うこと、法人に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を役員が発見したときには監事に報告させること、役員の不正行為等は法人の長のみならず主務大臣にも報告すること、今までは役員につきましては法人の長であったわけでございますが、それも主務大臣にも報告するといったような規定を設けることといたしまして、運用上の取組と併せて監査機能の実効性を向上させることとしております。
■松下新平■
 ありがとうございました。
 質問予定しておりましたけれども、時間が参りましたので、答弁を用意された方、申し訳ないと思います。
 稲田大臣、集大成としてこの法案を提出していただきましたけれども、不断のチェック機能が大前提でありますし、答弁の中でもありましたが、徹底した情報公開、そして国民に分かりやすさ、これを徹底すること、これが信頼を勝ち得る唯一の方法であるということを共有いたしました。これから参議院内閣委員会において審議を深めていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。