経済産業委員会−

−一般質問−
平成20年12月11日(木)
○日本とモンゴルの経済関係の重要性について
○日・モ経済関係の交流拡大のための経済産業省の取り組みについて
 日本・モンゴル官民合同協議会等
○モンゴルの埋蔵資源の重要性の認識について
○日本とモンゴルにおける、人材育成について
○今後の両国の経済交流拡大の方向性について
■松下 新平■
 お疲れさまでございます。改革クラブの松下新平です。
最後の質疑者になりますけれども、どうぞお付き合いをよろしくお願いいたします。
 百年に一度の金融危機、経済不況の中で、本日も各派から質問があり、大臣を含む執行部側からの答弁がありました。改革クラブといたしましても、百年に一度の政策をもってしっかり取り組んでいただきたく要望をいたします。まさに政治の出番、経済産業省の役割でありますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 おとといの参考人質疑、私も質疑させていただきましたけれども、特に印象に残っているのが黒字倒産、ついこの間まで順調に推移していた会社が急におかしくなっていくと。これには関連の会社も戸惑うわけでありますけれども、連鎖倒産の割合も多いわけですから、こういった対策も必要でありますし、一人の方は、地域の商店街で地域の祭りとかいろいろ頑張ってこられたと。お店を休んで地域の祭りに参加しているけれども、そういった地域の町内会に加わらない業種のお店がどんどんその間にもうけているという本末転倒の話もございました。
 この緊急保証制度、実際のところ複合的にいろいろ御苦労されておりますので、しっかりまたサポートをお願いしたいと思います。今ほどは、大臣も含めて、今年はぎりぎりまで対策を取られるということですので、一緒に頑張っていただきたいと思っております。
 さて、残りの時間、私は大変関心を持っておりまして、八月と十二月にモンゴルを訪問をいたしました。十二月は開会中でありましたけれども、お許しをいただきましてモンゴルを訪問したんですけれども、日本とモンゴル、そして経済分野においての質問を幾つかさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 この訪問に当たっては、エンフバヤル大統領、そしてバヤル首相ほか主要閣僚の皆さんとの会談も持ってまいりました。
 モンゴルは、御案内のとおり十三世紀のジンギスハンによるモンゴル帝国建国から八百年、それを経て新生モンゴルは潜在力と未知の可能性を秘めていると、私もこの目で見、そして肌で感じてまいりました。人口は日本の五十分の一、二百六十四万人ほどです。面積はそれに対して日本の四倍ということであります。地政学的にも大変重要な位置を占めておりまして、中国とロシアの二大国に挟まれて長らく両国の支配下にあったいにしえの大帝国でありますけれども、社会主義の放棄から十五年余りを経て、今や人口の半分が十八歳以下という若い国に生まれ変わりまして、国際社会での存在感も徐々に表れてきております。
 最近では、大相撲、日本も、朝青龍そして白鵬、今モンゴル出身の力士は三十二名にも上るそうなんですけれども、大変身近に感じられまして、八月下旬にはモンゴル巡業も初めて開催されたということでありました。
 まず、二階経済産業大臣にお伺いいたします。日本とモンゴルの経済関係の重要性についてどのようにお考えか、よろしくお願いいたします。
■二階 俊博 国務大臣■
 私は、久々、懐かしい名前といいますか、エンフバヤル・モンゴル大統領のお話を松下議員からお伺いしました。
 実は、安倍内閣のころであったと思いますが、大統領閣下が日本を訪問された場合に国会で演説をしていただくというふうなことに相なったわけでございますが、正直に申し上げて、今、松下議員からも御説明のあったとおり、モンゴルの人口、お相撲さんはなるほど多くおられるわけですが、モンゴルの人口からして、日本の国会で大統領が演説されるといった場合にいかほどの議員の皆さんの御参加をいただけるかどうか、当時、国対委員長として頭の痛いところでございましたが、各党を回りまして御協力をお願いしました結果、何にも案ずることはなくて、超満員の議員の皆さんがおいでになって、日本とモンゴルとの間の経済交流等はまだまだ盛んというところまでは行ってはおりませんが、そういう、これからやり方によってはみんなが協力していただけそうだというふうなことを実感で思いました。
 当時、このモンゴルの大統領の演説の中で印象深いことは、近くて遠い国だということをやはり率直に印象を語っておられましたが、これは私どもも同じような思いを今持っておると思います。これを近くて近い国にしなければ経済交流も文化交流も進まない。ですから、ここをどうするかというのが大きなポイントであろうと思います。
 しかし、大統領が演説をされた中で非常に今でも印象に残るのは、三Kが大事だと。三Kというのは悪い方の三Kではなくて、これは全くすばらしい三Kを主張されました。それは、一つは感謝だと、一つは日本に対する期待も含めた関心だと、この関心を持っておるということ、第三番目は期待だと、その期待を持っておると。我々の国の国民の哲学のようなものを申し上げれば、苦しみは短くそして幸せは長くというのがモンゴルの国民の考えですと、こういうことを率直に述べられて、大変な拍手の中に大統領の演説が終わったということがいまだに印象に深いわけでありますが。
 モンゴルは資源国として大きな可能性を持っておる国であります。しかし、その可能性が、どれほどの数量が埋蔵されておるのかというようなことに対してはまだ調査は十分ではありません。ですから、これからは、まずは調査を両国協力の下にしっかり取り組んで、そして、我々は日本のためになるということだけではなくて、これがやっぱりモンゴルの国の発展のためになるということをまず第一に考えて対応すべきだと思っておりますが、私は、できるだけ早い機会に官民が一緒になったようなミッションを送って、そして調査研究の窓口を開いていくこと、今でも多くの関係者はそうしたことに御尽力をいただいておりますが、これを更に具体的に取り組んでいく。
 経済産業省はこれに対して、まさに資源外交を展開していかなきゃいけない今幾つかの重要な国がありますが、その一つにモンゴルを数えていきたい、このように思っております。
■松下 新平■
 ありがとうございました。
 今大臣から資源外交の話が出ました。そこで、資源エネルギー庁長官にお伺いいたします。
 モンゴルの埋蔵資源の重要性についての認識をお尋ねいたします。
■石田 徹 政府参考人■
 お答えを申し上げます。
 モンゴルの資源開発でございますが、課題としては輸送インフラが未整備であるとか、あるいはモンゴル国内の鉱業法などの課題というのはあるわけでございますが、我が国への距離的な近さでありますとか、それから石炭、ウランなどにつきましてはかなり豊富な埋蔵量があるというふうに言われております。それから、今大臣からも申し上げましたけれども、レアメタル等につきましても、まだ十分調査が進んでいないけれども可能性としてはかなりあり得るのではないかというようなことも言われております。そういった意味で、親日的でありますこと等を考えますと、モンゴルは中長期的には我が国への安定的な資源供給国になり得る重要な国であるというふうに考えております。
 これまでも、モンゴルの資源開発の支援でありますとか我が国企業からの投資促進のために、例えばモンゴル政府との間で石炭の共同探査事業等を実施をしたり、あるいは日本・モンゴル鉱物資源官民合同協議会というようなものを開催したりしておりますけれども、今後とも、こういった取組に加えまして、いろいろな取組強化をいたしましてモンゴルの資源開発促進に努力をしてまいりたいというふうに考えています。
■松下 新平■
 続きまして、日本とモンゴルにおける人材育成について、通商政策の岡田局長にお伺いしたいと思います。
■岡田 秀一 政府参考人■
 日本とモンゴル、経済交流をこれから進めていかなきゃいけないということでございまして、先ほど大臣からもお答えございましたように、安倍総理がエンフバヤル・モンゴル大統領の来日のときに署名した今後十年間の基本行動計画においても、貿易と投資などの経済関係を拡充して互恵関係の構築を目指すということがうたわれております。
 この計画に基づいていろいろな活動が行われておりますけれども、中でもモンゴルとの協力した人材育成ということが大変重要ではないかというふうに経済産業省は考えているところでございます。
 これまで経済産業省は、モンゴル側の要請にこたえまして、カシミア産業の技術力の向上、カシミア産業というのはモンゴルの最大の輸出産業の一つでございます。この技術力向上のための専門家の派遣などを実施してまいりました。また、今のは日本からモンゴルへの専門家の派遣でございますけれども、モンゴル人側の研修生ということも受け入れようということで、モンゴル人の研修生を対象にいたしました中小企業振興に関する人材育成のプログラム、あるいは、エネルギーの環境の関係ではクリーンコールテクノロジーの普及あるいは定着を目指す人材育成などのプログラムを支援してまいったところでございます。
 これからは、鉱物資源の分野、あるいは最近特にモンゴル側がITの分野に大変関心を示しておりますので、この分野の人材育成などをどのように進めていったらいいのかということについて検討してまいりたいと考えております。
■松下 新平■
 ありがとうございました。
 私どもとバヤル首相との会談で、日本の相撲道から日本の発展を学ぶ趣旨の話があったんですね。計画経済から市場経済に移行して、権利ばかり主張するのではなくて義務をしっかり遂行するという重要性を、この相撲道、厳しい規律、ルールを大事に継承している、このことを民主主義の手本にしたいという話もございました。
 最後になりますけれども、大臣に再びお願いしたいんですけれども、今後の両国の経済交流の方向性についてお願いいたします。
■二階 俊博 国務大臣■
 ただいま長官及び局長から御答弁申し上げたとおりでありますが、私どもは、松下議員の御提案を込めた御質問をちょうだいしながら考えておりましたことは、これから官民合同の調査のミッション、そしてその中で文化交流、観光交流等も含めたことを考える。あるいはまた、日本に留学したいというそういう青年たちを我が国に迎え入れるために、最初は人数は少なくてもいいと思うんです。それを段階的に進めていく。また、日本からもいろんな専門家を派遣するということなどをやって、ただ、言葉のやり取りだけで終わるのではなくて具体的に、そして日本は本気になって我々のモンゴルの発展に協力してくれる国だという印象をやっぱり大統領以下に持ってもらうことが大事でありますから、松下議員始めいろんな有力な皆さんが今日までモンゴルとの関係を築いていただいた。私の関係では、海部元総理がたしかモンゴル議員連盟の会長をなさっておられて、しょっちゅうモンゴルのことを我々に言って聞かせてくれております。それだけに、我々はモンゴルに対して新しい対応をしていきたい。
 そして、もう一昔前のようにお金を持ってさえ行けば資源が買えるという時代は終わって、相手の国の心に通ずるような外交政策を、資源外交政策をやっぱり日ごろから展開していくことが大事であって、いきなりウランが欲しい、何が欲しいということで出かけていくというふうなやり方ではなくて、日ごろから何がモンゴルの発展のためになるかということをやっぱり考えながら、先ほども申し上げましたように苦しみは短くして幸せを長くしよう、これは日本とて同じことでありますから、同じ哲学を共有しながら頑張っていこうと、経済産業省はそういう決意であるということを、是非松下議員からもお目にかかったいろんな要路の人たちにお伝えをいただければ幸いであります。
■松下 新平■
 ありがとうございました。
 お話にありましたウラン、ギリシャ語で天の恵みという意味だそうであります。モンゴルの皆さんも日本の技術力に大変期待をされておりますので、大臣の御答弁、大変心強く思われていることと思います。
 私事ですけれども、宮崎県の第二の都市に都城というのがあるんですけれども、そことモンゴルの首都であるウランバートル市、これは友好交流都市になっております。ちょうど風力発電の協力をしたということがきっかけになりまして、来年ちょうど十周年になるんですけれども、そういった地方との交流も含めてまたしっかり両国の関係構築に努めてまいりたいと思っております。
 最後になりましたけれども、WTO、いろいろ難しい課題もたくさんございますけれども、是非国益のためにしっかり役割を果たしていただきますことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。