経済産業委員会−

− 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 の一部を改正する法律案 −
平成21年4月30日(木)
■松下 新平■
 ありがとうございます。改革クラブの松下新平です。
 質問に先立ちまして、このたびの新型インフルエンザの発生に対しましての経産省の取組をお伺いしたいと思っております。
 WHO緊急委員会は、今朝、日本時間の今朝ですけれども、この警戒レベルをフェーズ5に引き上げました。六段階の上から二番目という状況であります。それぞれ第一義的には厚生労働省そして農林水産省が取り組まれていらっしゃいますけれども、経産省の現在までの取組についてお伺いしたいと思います。
■照井 恵光 政府参考人■
 お答えいたします。
 経済産業省におきましては、政府全体の新型インフルエンザに関する行動計画に基づきまして当省の行動計画を定め、新型インフルエンザの発生の各段階に応じて必要な対応を取っているところでございます。
 今般の豚インフルエンザに対しましては、二十八日に、一昨日でございますけれども、政府の対策本部で基本的対処方針がまとめられまして、それに基づきまして二階大臣を本部長とする経済産業省新型インフルエンザ対策本部を設置し、当省としての対処方針を取りまとめ、関係事業者等に周知を行い、対応しているところでございます。具体的には、電気、ガス、石油等のライフラインや生活必需品の国内供給体制を確認すること、産業界に対する注意喚起や、国内で新型インフルエンザが発生した場合に備えた事業体制の確認を要請することなどでございます。
 本日も、委員御指摘のとおり、WHOにおきまして警戒レベルがフェーズ4から5に引き上げられましたが、今後とも各種最新の情報、政府全体の方針を踏まえまして必要な対応を取ってまいる所存でございます。
■二階 俊博 国務大臣■
 ただいま照井技術総括審議官が御答弁を申し上げたとおりでありますが、私どもも、経済産業省としては、取り組むべき課題というものは既に承知をしておるわけでありますから、ライフラインや生活必需品にかかわる対応等は、これは私どもにとって大きな課題でありますので、この点を十分認識をして対応したいと思いますが、同時に、産業界との連携といいますか、関係の深い省庁でありますから、それだけに、各産業界とも情報の収集や、あるいはまた我々の側からの情報の発信、伝達、そのことに抜かりなく対応してまいりたいと思っております。
 ただ、余りこのことが先走って、かえって風評被害等を巻き起こすその原因をつくってもなりませんので、そこらのところは十分バランスを考えながら、そして遅きに失することのないように、やるべきことは果敢にやっていく、そういう心構えで今対処しようとしておるところであります。
■松下 新平■
 ありがとうございました。大臣がおっしゃったように、いたずらに危機感をあおってはいけないと思いますけれども、万全の取組をよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、本日の議題であります化審法、質疑の終局に当たりまして、重複もありますけれども、確認の意味で、幾つか用意してまいりましたので、御答弁をお願いしたいと思います。
 まず一点は、すべての化学物質の届出対象化による影響についてお伺いしたいと思っております。
 今回の改正は、ハザード評価を中心とした規制からリスク評価を大幅に取り入れた体制に転換するものとされています。そのために、暴露量を集計、推定するための手段として優先評価化学物質及び一般化学物質が新設されまして、製造・輸入数量等の届出の対象となります。これによってすべての化学物質が届出対象となるわけですけれども、この結果、届出物質数と事業者数が増加するわけですけれども、いろいろ質問がありましたが、予算は大丈夫か、あるいは人員、体制は大丈夫かという懸念がございますけれども、この点について御答弁をお願いいたしたいと思います。
■後藤 芳一 政府参考人■
 お答えを申し上げます。
 従来の化審法と新しい化審法で事業者数ですとか物質の数がどう変わるかという論点と、それから体制が十分かという点でございます。
 最初に、現在の化審法の下では、監視ですとか一特、二特といった物質を全部合わせますと約一千の物質で四百社ぐらい、これらが届出義務ですとか、こういう規制の対象になってございます。これが現在、一千と四百社ということでございます。
 それで、改正化審法の下では、今御指摘のように、優先評価化学物質ですとか、新しい枠組みにしてまいります。対象の物質も広げてまいる。ただ、リスク評価をやることによりまして、実際にそれを子細に審査をしてまいるものは絞り込んでやってまいると、こういう増減がございます。
 この結果、一トン以上の製造、輸入のあります物質の想定としましては、先ほど来の御答弁でもございましたように、大体七千ぐらいと想定しておりまして、これに対応いたします事業者の数というのは八百社程度という具合に増えるということかと存じます。
 ただ、その中で、今申しましたように、発がん性の疑われる物質でございますとか、あるいは有害性の情報がない物質、不明である物質である、しかしながら環境への排出量が多いと考えられるものというようなことを絞り込んでまいりまして優先評価化学物質を指定してまいります。優先評価化学物質につきましては、大体これが一千物質、四百社ぐらいが対象になろうかと考えてございます。これが物質の数と会社数でございます。
 これに対します対応といたしまして、経産省とそれから厚生労働省と環境省の三省で協力しておりますけれども、そこの職員が約五十名ございます。それから、審議会の有識者が三十名ぐらいということでございます。これは、またほかに届出情報がたくさん集まってまいりますので、その集計ですとかは外部の委託などを積極的に活用してまいろうと考えております。
 こうしたやり方によりまして、人員ですとか予算の確保には万全を期すとともに、この制度の、新しい制度を円滑、着実に実施されてまいるように努めたいと考えてございます。
■松下 新平■
 よろしくお願いいたしたいと思います。
 もう時間もありませんので、最後の質問になろうかと思います。
 国民への分かりやすい説明の必要性についてお伺いしたいと思っております。
 化審法を始めとして、化学物質に関する法律は直接国民に義務を課するものではありません。内容も専門的なために、国民の理解度は余り高くないと思われております。しかし、現在の我々の生活は、今日もありましたけれども、シックハウスとか化学物質に取り囲まれておりまして、その取扱い方法を間違えれば、人の健康等に悪影響をもたらす可能性は十分考えられます。
 そこで、政府は事業者や国民が化学物質管理について理解を深めることができるような施策を進めるべきだと思うんですけれども、その点についての御意見をお願いいたします。
■二階 俊博 国務大臣■
 化学物質から、私たちの生活に大変必要不可欠な重要なものであるということはだれもが承知をしているところでありますが、これは一方、取扱いを誤りますと、人の健康や環境の中の生物に対して悪い影響を及ぼす可能性を持ち合わせております。
 そこで、松下議員の御意見のとおり、私はこの法律の中で、ただいま御指摘のように、国民の皆さんに御理解を深めるその努力をするということは最も大事なことだと思っております。政府としては、御承知のとおり、持続可能な開発に関する世界首脳会議の合意に基づく目標にあるとおり、二〇二〇年までに化学物質のリスクを最小化させる方策を今後着実に行ってまいりたいと思っております。
 経済産業省では、改正化審法の下で得られた情報について、データベースを整理し、可能な限り情報公開を進めて、広く国民の皆さんに、あるいはまた事業者の方々に情報の提供を図って御協力を求めてまいりたいと思っております。また、持続可能な開発に関する世界首脳会議の合意の内容や今回の改正の趣旨の周知徹底を行い、国民と事業者の方々の協力によって化学物質への理解を更に深め、化学物質によるリスクの低減化が図られるよう社会の構築に努力をしてまいりたいと、このように考えている次第であります。
■松下 新平■
 もう一点、国民への分かりやすい説明についてお伺いしたいと思います。
 化審法は、化学工業品としての化学物質について製造、輸入を規制の対象としております。しかし、一般の国民の関心としては、玩具に使用される塗料などの日常生活で使用する製品に問題がないかなどに力点が置かれている傾向にあります。また、化学物質の中には、化学兵器の製造や禁止されている薬物の吸引にも転用され得るものがございます。
 このような社会的な関心が高い事項と今回の改正はどのように関係していくのでしょうか、お願いしたいと思います。
■細野 哲弘 政府参考人■
 お答えを申し上げます。
 化学物質に関する諸規制については、累次御説明を申し上げたとおりでございます。
 確かに化審法は、個別の法令の対象となる物質を、直接というよりは、その製造とか輸入の大本のところで管理をするという立て付けでございますので、したがいまして、そういう意味では一般の国民の方から比較的見えにくい構造があることは事実でございます。
 ただし、累次御説明しましたのでもう簡単に申し上げるだけにとどめますけれども、今般の改正によって、相当幅の広い物質について余り例外を作らずにチェックをするということにさせていただきました。したがって、たくさんの情報が集まってまいりますので、この情報については、個別の法令について有用なものはどんどん関係の省庁に御提供申し上げるということにさせていただきますし、それから、化学物質はいろいろなところに使われます。したがいまして、これが含有をするような消費者用の製品も含めて、どこにどう含まれているかということについては、包装とか送り状にちゃんと表示をするというようなことも含めて、流通段階における見える化といいますか、情報の透明化を図るということもさせていただいております。
 したがいまして、この法令自身は大本の規制でございますけれども、いろいろなところに波及をする効果にかんがみまして、最大限の情報提供と透明化に更に努めてまいりたいと思っております。
■松下 新平■
 ありがとうございました。w
 六つの省庁にまたがるということですけれども、経産省のリーダーシップで運用をしっかりしていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。