経済産業委員会−

私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に関して参考人質疑
平成21年5月28日(木)
■松下 新平■
  改革クラブの松下新平と申します。
  本日は、三名の参考人の皆様、ありがとうございます。私も限られた時間ですので、三名の参考人の方々にそれぞれ御意見をいただきたいと思います。
  私からは、課徴金につきまして基本的な考えをお述べいただきたいと思いますけれども、この適用対象の拡大についてなんですけれども、この度の改正によりまして課徴金の適用対象が、排除型私的独占及び一定の不公正な取引方法、具体的に、共同の取引拒絶、差別対価、不当廉売、再販売価格の拘束、優越的地位の濫用に拡大することとなりますけれども、この類型に対する評価と、今申し上げた類型以外の、対象にはならなかったんですけれども、この可能性について御意見をいただきたいと思います。
  以上です。
■佐久間 総一郎 参考人■
  ありがとうございます。
  結論といたしましては我々、今法案で盛り込まれている課徴金対象というのは、いろいろなことが背景にあるかと思いますけれども、妥当だというふうに考えています。
  ただ、当然前提がありまして、当然一つは、何が課徴金対象になるのかという点については更に具体的な基準をお示し願いたい。特に、優越的地位の濫用というのはこの類型の中でももう一つ分かりにくいところもございますので、そういう点については是非お願いしたいというのが一つの前提。
  あと、もう一つは、こういう形でどんどん結果的に課徴金が適用されていくということになりますので、やはりそれは審査の手続においてそれなりに適正化というのを図っていただきたいと、こういう前提でございます。
  以上です。
■渡邉 新矢 参考人■
  日弁連としても、今回の排除型私的独占、それから一定の不公正な取引方法についての課徴金、これについては原則的に異論はないというふうに考えております。
  ただし、適用の基準を明確にするということが非常に実務としては大切だろうと。特に、排除型私的独占、つまり支配的地位の濫用というのは、今世界でもかなり、どういう場合が違法なんだという議論がかなりありますので、ここについてははっきりした基準を示していただきたいというふうに考えております。
  それからもう一つは、不公正な取引方法、これは改正案で法律の中に定義をわざわざ盛り込んでおりますけれども、これにしても、例えば正当な理由がないのにとか、不当に、あるいは他の事業者の事業活動を困難にするというような抽象的な要件が多く盛り込まれております。この抽象的な要件をどう適用していくのかという基準もはっきり示していただきたいというふうに考えております。
  以上です。
■舟田 正之 参考人■
  まず、不公正な取引方法というのは、競争を阻害するおそれがもうその段階で既に違法になるものですから、そういう意味では、そのおそれの段階で課徴金掛けるというのはちょっといかがかなというふうに思います。それが基本的にこの法案について疑問を持っているという理由で、これはそういう意味ではかなり理論的な理由ですね。
  しかし、恐らく実務では、実際の弊害が出ないのに課徴金掛けるというのは恐らくないんだろうと思うんですよね。ですから不当廉売でも、不当廉売は、例えばあるガソリンスタンドがもうどんどんどんどん不当廉売をして、周りのガソリンスタンドがどんどんつぶれるという明白なときが出たら、それは弊害ですから、そこで掛けるというのは分かりますけれども、じゃ、どこまで待って、隣が倒れるのを待つかという、その非常に難しいことになると。そこが不当廉売についての課徴金を掛けることの難しさなのかなというふうに思います。
  そういう意味で、逆に言いますと、そのことは競争を、値下げというのは言わば競争しているわけですから、消費者にとっては有り難いことで、いい値下げはもちろん独禁法で規制してはいけませんよね。だから、その辺の見極めが非常に難しい。どの段階でということと、その見極めが難しいということから、不当廉売については課徴金は私は余り賛成できないということでございます。
  その他については、先ほど言いましたように、優越的地位の濫用については明らかに、例えば押し付け販売で要らないものを買わされた、あるいは協賛金みたくお金を徴収されたと、はっきりしていますから、言わば不当利益がここにあるわけですよね、明白ですから、それについて課徴金を取るというのは賛成ということでございます。
  それから最後に、そのほかにとおっしゃいましたけれども、やはり不当表示は、これは今法案はどうなっているのか私よく知りませんけれども、消費者庁の方になるんでしょうか、是非これは、いろいろ議論あるようで、不当表示で得たお金はその被害者に返すべきだという議論もありますよね、単に課徴金ではなくて被害者に返すというようなこと。法律的には、法技術的には非常に難しいことですけれども、いろんな可能性も今後検討していただければ有り難いと思います。
■松下 新平■
  ありがとうございました。