経済産業委員会−

− 商品取引所法及び商品投資に係る事業の規制に関する法律の一部を改正する法律案 −
平成21年7月2日(木)
■松下 新平■
  改革クラブの松下新平です。
  早速ですけれども、本日の議題であります商品取引所法及び商品投資に係る事業の規制に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。
  限られた時間でもありますので、私は、その中からエネルギー関連に関して三問御質問を用意いたしました。また、最後には、大臣の方から商品先物市場の健全な発展について決意をお伺いしたいというふうに思っております。
  それでは、まずエネルギー関連に関して三問質問をさせていただきたいと思います。
  まず第一問ですけれども、我が国におきましては、昨年十月から元売各社がガソリン卸値を決定する際の方法が東京工業品取引所等の市況に連動する方式に変更されたと聞いておりますけれども、経済産業省は我が国のエネルギー政策の観点からこれをどのように評価されているのかをお伺いいたします。
■北川 慎介 政府参考人■
  お答え申し上げます。
  御指摘のとおり、昨年十月以降、石油元売の各社は卸価格の決定方式を、原油コストなどの変動、これ月単位で考えてそれを反映させるという方式から、透明性向上といった目的によりまして、先物あるいはスポット価格といった市場指標に連動する方式へ順次変更してきておりまして、大手七社についてはこの七月でほぼ完了してきてございます。
  経済産業省といたしましては、このように市場指標に連動する方式に移行するということで小売価格がより透明で分かりやすくなると考えてございまして、消費者や需要家の納得も得られやすくなるものと考えてございますし、また石油産業界にとりましても、市場価格をベースとした経営や取引を行うことで生産あるいは供給の体制の効率化につながるという意義もあると考えてございます。例えば、特に中小のガソリンスタンド事業者の方からは、この卸価格の透明化ということで経営努力が一層発揮できる競争的環境が整ってきたというような評価も得ていると承知してございます。
  この卸価格の決定を行うようになった背景といたしましては、平成二十年度、審議会でございます総合資源エネルギー調査会石油分科会におきまして議論がなされまして、需給あるいは市況変動を適切に反映しました透明で公正な卸価格の決定方法の必要性が提言されてございます。今般、石油元売各社がこのように方法を変えてきたという背景には、このような議論を踏まえてのことであると理解してございます。
  経済産業省といたしましては、この新方式の趣旨が十分に発揮されれば国内エネルギー安定供給の基盤が一層整ってくるものと、このように考えてございます。
  以上でございます。
■松下 新平■
  ありがとうございました。
  次に、午前中の議論でもありましたけれども、エネルギー価格の乱高下、原油の価格の乱高下で、昨年、営業を閉じざるを得なかったところも出てまいりました。その悪影響といいますか、もう私の地元でも、こういった生活の基礎となるようなそういったエネルギー関連はこの先物にはなじまないんじゃないかという声も出るぐらいなんですけれども、先ほどありましたように、江戸時代から日本が商取引を開始して、むしろ本来は計画的に安定的に営業、事業ができるようにというシステムだったんですけれども、それが昨年の原油の乱高下は逆の作用だったということをちょっと質問したいと思っております。
  先物取引のイメージが非常に悪いことも一因となって、我が国の中小企業を始めとするガソリンスタンドや流通業者は先物取引を利用していない現状にあります。ヘッジ取引を積極的に行うことによってエネルギー価格の乱高下による経営への悪影響を避けることができるのではないかと思うんですけれども、御見解をお伺いいたします。
■寺坂 信昭 政府参考人■
  お答え申し上げます。
  御指摘のとおりでございまして、商品先物市場には原材料等の価格をあらかじめ確定できるという価格変動リスクのヘッジ機能が存在をするわけでございまして、それは本来機能の重要な機能でございます。中小企業などの事業者の方が商品先物市場を活用することによりまして原材料等の価格の乱高下による悪影響を回避する、それが経営の安定化につながると、そういった活用の仕方があるものというふうに認識しております。
  ただ、実際におきまして、この我が国の商品先物市場におきまして中小企業等の事業者による利用が十分に進んでいないという、そういう御指摘があることも事実でございまして、そういう利用が十分に進んでいないというその背景といたしまして、そもそも先物取引というものはどういうものなのか、何か難しいそういうようなものとか、あるいは、どうもここの先物取引に関係してしまうと何か難しいというか損をするとか、そういったことになってしまうんじゃないかというような、そういう意識がその背景にあるというような指摘があることもまた事実でございます。
  そういったことでございますので、商品先物市場、ここが本来的な機能をしっかり発揮していくために、今回、この法案におきましては、商品先物取引について、専門的な知識、経験などを有します事業者等のいわゆるプロの方につきましてはその市場のより円滑な利用を可能として、個人や中小企業のいわゆるアマの方につきましてはその十分な保護を実現する、そういうプロ・アマ規制を導入しているわけでございます。
  こういった制度整備、それから事業者そのものの努力、そういったことによりまして、委託者トラブルの解消、安全で信頼ある市場をつくるということが極めて大事なことです、それが大前提でございまして、そういったことと併せまして、中小企業者等の事業者にとりまして使いやすい商品先物市場を実現してまいりたいと考えておるところでございます。
■松下 新平■
  ありがとうございました。
  この先物取引、これがうまく機能したらほかの商品、いろんなことも、これも取り上げてほしいとかいうのが出てくると思うんですね。それで、現実に軽油とか天然ガスなどのほかのエネルギー商品についても東京工業品取引所への上場を求める声もあるんですけれども、これについての見通しをお伺いいたしたいと思います。
■大下 政司 政府参考人■
  お答え申し上げます。
  一般論として申し上げますと、事業者のヘッジニーズが想定されます商品につきましては、商品取引所が収支の見込みや受渡しの可否などを踏まえながら、その上場について積極的に検討されるべきものであるというふうに考えております。
  そこで、今御指摘いただきました軽油でございますが、近年、原油や軽油などの石油製品の価格変動が激しくなっております中で、石油販売業者への卸値を市場価格に連動させる動きがあることを背景といたしまして、石油販売業界等から東京工業品取引における軽油の再上場が要望されております。
  また、天然ガスについてでございますが、現時点で私ども具体的な要望としてはお伺いしておりませんけれども、潜在的にはそのようなニーズはあり得るものというふうに考えております。
  経済産業省といたしましては、産業界のニーズを尊重しながら、今後、軽油その他の商品に関する具体的な上場認可の申請がありました場合には適切に対応してまいりたいと考えております。
■松下 新平■
  ありがとうございました。是非、検討をお願いしたいと思っております。
  最後に、大臣に決意をお伺いしたいんですけれども、本改正法案、商品先物市場の健全な発展、全体的な健全な発展に向けての御決意をお伺いして、終わりたいと思います。
■二階 俊博 国務大臣■
  商品先物取引市場の本来的な機能は、申すまでもなく、第一に、市場において商品の需給状況や将来の動向に関する情報が集約され、商品の公正な価格形成につながることにあります。その本来の目的を十分発揮できるように、我々はこれからも監視を怠らないようにしてまいらなくてはならないと思っております。各国の商品先物取引規制当局と協力し合って、市場の透明性を高めるということ、これが重要だと思っております。
  第二には、中小企業を始めとする事業者にとって、商品価格の変動が事業に及ぼす影響を回避する手段を提供することにあります。そのためには、商品先物市場は、事業者にとって使い勝手が良く、信頼される市場である必要があります。さらに、市場の健全な発展を促すためには、一般個人が意図しないで商品先物取引に関するトラブルに巻き込まれることがないようにしていく必要があります。
  経済産業省としては、こうした要請にこたえ、商品先物市場の健全な発展を実現し、我が国経済全体の成長につなげていきたいと考えております。是非、御協力をお願い申し上げたいと思います。