経済産業委員会−

− 商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律案 −
平成21年7月7日(火)
■松下 新平■
  改革クラブの松下新平です。
  改革クラブは賛成の立場から質問をさせていただきます。
  本法律案は、三年前に改正まちづくり三法、そして改正中心市街地活性化法とは違う切り口で、地域の商店街そのものにスポットを当てて、頑張る商店街を支援する法案であります。この活用によって有効なプランを策定して、活性化につながる期待が寄せられている反面、この委員会でも出ましたけれども、これまでの規制緩和によって進出された郊外の大型店によるダメージは今も深く、大きく、手遅れ感がある、このことも否めないという現状の声も上がっておりまして、この法案の実効性が期待されるところでもございます。
  私は、この法案に当たりまして、地元の商工関係団体の皆さんのアンケート調査、そして聞き取り調査を行いましたので、この質問の中でそれを紹介しながら質問をさせていただきたいと思っております。
  まず、そのアンケート、聞き取りの中ではいずれも厳しい状況がございまして、その中でちょっとまとまっているのを一つ紹介したいんですけれども。
  これは県庁所在地です。県庁所在地ですから、商店街の中でも条件としては比較的恵まれたところなんですけれども。このアンケートに協力していただいたのは、まちづくり、商店街のいろいろな支援に対して深くかかわった方なんですけれども、この方がこのように述べられていらっしゃいます。商店街の空洞化に対して、商店街自体にやる気がないという言い方もされております。しかし、この方はこう言われています。商店街活性化は商店街だけの問題ではないんだと、地域づくり、まちづくりの問題であり、都市づくり、都市計画に起因しているんだと。地方経済は、高齢化社会を迎え、ライフスタイルの多様化により少子化が進んでおります。人口の減少により、経済のパイが縮小しており、地方百貨店は売上げ減少にあえいでいます。商店街は地域の歴史、文化の中心にあり、商店経営者は地域のために労力を惜しまず都市の維持発展に尽力してこられてきた。商店の売上げが賃料となり、地権者が固定資産税を支払い、都市は維持発展に寄与してきたと。自負もあるんだと。
  中心市街地の商店街では空き店舗が増えている。これは地代の安い郊外へ公共事業も住宅も大学も移転したためであって、商業機能が郊外に分散したためである。現状のままでは空き店舗が増加するので、賃料を下げて空き店舗を埋める地権者もいますが、今のままでの高い家賃で空き店舗のまま放置している地権者もいますと。市内、中心市街地のある商店街では、本来、テナントが支払うべき組合費、これを空き店舗の地権者に支払わせています。空き店舗が増えるとイベントなど商店街活動が継続できなくなるので、罰金として組合費を地権者から集金していると。このような現状も紹介されていました。
  まず、この法案に当たりまして、この背景、そして商店街の現状の認識をお伺いしたいと思っております。重複いたしますけれども、これまで経済産業省が行ってこられたこれまでの商店街支援策についての効果と分析、そしてその反省を踏まえた、そしてその思いをこの法案にどう反映させたのかをまずお伺いしたいと思っております。
■長谷川 榮一 政府参考人■
  お答え申し上げます。
  従来、商店街の支援策というものにつきましては、大きく三つの手法があったと思っております。
  一つは、都道府県、主として都道府県でございますけれども、連携をしながら商店街の買物環境をハードの面から整備すると。アーケードであるとか、カラー舗装であるとか、それはそれぞれの商店街によりまして創意工夫があったわけでございます。
  それから二つ目は、今お話がございましたところに関係すると思いますが、都市づくりの観点、そこに人が集まり、そして商を営み、車両の往来ございますので、そういう意味で都市づくりの観点をも併せて考えた商業集積づくりというようなことがあったと思います。
  そして、三点目は資金面でございまして、とりわけ昨年の秋からマクロの経済環境大変厳しいという中で、商業も含めまして重点的に保証、融資、こういったことで対策を打ってきたわけでございます。
  もちろん、最後の問題は、今の状況が大変予断を許しませんのでこのまま続けるということでございますけれども、いろいろ拝見いたしますと、やはり商というのは人の暮らしと密接不可分でございますので、必ずしも都市の集積がないところでも、人々が暮らす以上、商業がそこで必要であると。
  あるいは、ハード面等々につきましては、やはりかなりの費用負担あるいはメンテナンスの負担があるということも事実でございますので、その分の効果が期待できないところでは長続きしないといった問題も出てまいりました。
  そこで、今回は、商に不可欠な、すなわちそこで暮らす人々のため、それから主人公となって商業を営む方が商店街というものをもう一度自主的に、商店街ならではの役割を発揮できないかということで、ソフト面に重点を置きまして、それで各地の特色を発揮しながら、住民の皆さんに喜ばれる、そういった事業を自らの発想でできるようにということで支援策を企画をいたしまして、法案という形で御提案をしているところでございます。
■松下 新平■
  先ほど風間委員からもお話がありましたけれども、実効性の確保、予算を計上した、法案を通しただけでなくて、それがどのように実効性を確保しているかという観点からしっかり注視してまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
  次に、これも重複しましたので御答弁は結構ですけれども、他省庁との連携についてなんです。
  先ほど八つの省庁との連携、連絡会議を開いてそれぞれの縦割りの弊害をなくすように、利用者の立場に立って会議を開き、事業を進めているということがございましたけれども、私が先ほど地元の実情を例に御紹介しましたけれども、利用者の立場に立つのは当然ですけれども、その背景にある少子化の問題とかいろいろ地域のそれぞれ抱えている問題まで深く切り込んで考えていただきたいということをお願いしたいと思っております。
  次に、商店街活性化事業についてお伺いしたいと思っております。
  これも重複しますけれども、ちょっと違う切り口でお尋ねしたいと思っております。この本法案の対象を商店街振興組合等が行う事業に限定する理由についてお伺いしたいと思っております。お話を申し上げたとおり、個別の店舗や非組合形態の商店街は対象にならないわけですけれども、この形態であることこそ支援策を講じる必要があるという実態がございます。もちろん自由市場経済の中でそれぞれが魅力ある店舗づくりに努めることは当然ですけれども、この委員会でございましたように、まさに商店街はライフラインの側面もあるし、地域の宝でもあります。そういった意味では、個別の店舗そして非組合形態の商店街についても何らかの支援策を講じる必要があると考えますが、いかがでしょうか。
■長谷川 榮一 政府参考人■
  お答え申し上げます。
  やはり商店街が望まれる役割を、それも継続的に責任を持って果たしていただくためには、個々の商店単位ではなくて、商店街としてしっかりとチームワークの下に事業をしていただくと。したがって、それゆえに、国の税金を投入をして支援をし、短期的には商売から、点から見ると必ずしもプラスにならないかもしれないけれども、町の役に立つ、暮らしの役に立つということを続けていただきたいわけです。
  そこで、国の財政資金も入るわけですから、それの執行、特に今回は、税、補助金、融資、そういったものを、もちろん商店街の選択ではありますけれども、まとめて利用ができるという体制を整えさせていただいておりますので、そういう意味での執行についての監督という点からいっても、やはり法人格を持っていただくという点が必要であろうというのが二点目の理由でございまして、組合形態というものを原則として想定しております。法律上ではそうしております。
  ただし、現実的な問題としまして、今この時点から直ちに任意団体はこの動きに対応できないという決め付けるわけにはまいりませんので、先ほど副大臣からも御答弁を申し上げましたように、補正予算を活用させていただきまして、一方でこの法人格の取得、組合化を促進しながら、この助成金を活用していただきたいというようなことで御提案を申し上げているところでございます。
■松下 新平■
  アンケートの実情をまた紹介したいんですけれども、それに関しては、商店街活性化事業計画の作成主体は商店街振興組合等となっており、計画に対する認定を要件としていますが、売上げ不振により体力の衰えた個別の店舗を組合員とする商店街振興組合が具体性のある活性化計画を立てることができるのか、また事業計画の内容においても、空き店舗を活用したコミュニティー施設の設置、集客イベント等の支援が、中心市街地崩壊の危機にある現段階で果たして抜本的な支援と言えるか、こういった疑問も投げかけられておりますので、これらについても今後の課題として考えていただきたいというふうに思っております。
  次に、税制措置についてお伺いしたいと思います。
  当委員会でも議論がされておりますけれども、空き店舗対策、この空き店舗活用のための税制措置についてメニューが示されておりますけれども、この効果予測。そして、私はこれではまだまだ足りないと、全国のこの空き店舗の状況を見ますとまだまだ足りない、更なる支援が必要と考えておりますけれども、それについての考えをお願いしたいと思います。
■数井 寛 政府参考人■
  お答え申し上げます。
  商店街の活性化のために商店街の空き店舗、空き地などの遊休資産、これを意欲を持った方の取り組む事業に有効活用していただくということは大変重要であるというふうに考えております。
  このため、こういった資産の譲渡を促進し、商店街活性化の取組に有効活用されるよう、土地などの資産所有者が計画の事業を行う商店街振興組合等に対しまして資産を譲渡した場合に、一千五百万円を上限に所得税又は法人税の特別控除を受けられるように税制措置を講じているところでございます。
  多くの商店街ではこういった空き店舗の問題が深刻化している中、この法案に関連いたしまして、この税制措置のほかに補助金によります支援策も考えております。具体的には、空き店舗を活用したアンテナショップ、高齢者交流施設の設置、運営などに対しまして行う取組に対しまして、補助率を二分の一から三分の二にかさ上げするということを考えております。このほか、空き店舗を活用いたしました商店街活性化計画を企画立案する商店街に対しまして、全国商店街支援センターが研修事業あるいは専門家の派遣と、こういったソフト支援を通じまして支援を行うことも考えております。
  効果といたしまして幾つか全国で見ております例を申し上げますと、例えば、空き店舗を活用いたしましたいわゆるよろず屋的な店舗の設置、そこに高齢者の方の立ち寄りやすいような施設の併設、あるいは子育て支援のための一時的なお子様の預かり所、あるいはその空き店舗といいましょうか、空いた空き地を使いまして、商店街が別の地域の物産、あるいはいわゆる農商工連携的な観点ですけれども、産品を売るといったようなイベントの開催とか、そういったものが見られますので、是非商店街の中で空いている場所の活用というものを一つの大きな課題として私ども支援していきたいというふうに考えております。
■松下 新平■
  最後に、これも重複しますけれども、全国商店街支援センターについてお伺いしたいと思っております。
  この支援センターですけれども、これの活用、この活用に実効性の確保が懸かっているという期待もあるわけですけれども、御答弁の中で、地方の経済振興局との連携の話もございました。また、専門家派遣、これが地域の商店街の大きなヒントとして事業として役割を担っていくというような話もありましたけれども、最後に、総括的に具体的な活用についてお伺いしたいと思います。
■数井 寛 政府参考人■
  本法案の趣旨につきましては、繰り返しの御答弁になりますので簡単に申し上げますと、ハードだけではなくてソフトの支援を中心に一つ据えまして商店街ならではの取組を支援したいと、こういうものでございます。このため、御指摘のありました商店街支援センターのいわゆるソフト的な役割、これは大変重要なものであろうと私ども思っております。
  具体的な事業といたしましては、商店街の商店主あるいは商店街リーダーを対象といたしました人材育成、これが一点目。それから、長期にわたりまして専門家を商店街の中に一体となった形で派遣することによります専門人材の派遣、あるいはいわゆるハンズオン支援といったものが二点。あるいは、先進事例の取組の御紹介、あるいは支援に関します各種メニューの情報提供、こういったものが第三点目と、このように考えておりまして、こういった支援策の総合的なまとまりによりまして、ソフト的な面での商店街の支援を強力に進めていくという観点からこの地域商店街支援センターを設立したということでございます。
■松下 新平■
  ありがとうございました。
  今日は七月七日、七夕であります。一万三千の商店街、七夕祭りを開催されておるところもおありと思うんですけれども、その短冊には商店街の活性化、商売繁盛という言葉が恐らく大きないろんな願いも込められていると思いますが、この法案の成立を契機に、そういった皆さんの声にしっかり国としてもサポートできるように祈念いたしまして、質問を終わりたいと思います。