消費者問題に関する特別委員会

− 消費者庁設置三法について −
平成21年4月28日(火)
■松下 新平■
 改革クラブの松下新平です。
 本日は、舛添厚生労働大臣、そして石破農林水産大臣にお越しいただいております。ありがとうございます。
 舛添厚生労働大臣におかれましては、今朝七時から緊急の記者会見を開いているところですけれども、御苦労さまでございます。昨日、本委員会の松井理事からも、この新型インフルエンザの発生に関しまして現状なりの御質問がありました。一夜明けてですけれども、また動きがございましたので、両大臣に昨日以降の取組について御報告をいただきたいと思います。
 そして、野田大臣におかれましては、昨日も同様の質問でしたけれども、消費者庁が設置されたときにどういった効果があるかについてお伺いしたいと思っております。
 WHOは、緊急の委員会、一日前倒しして開催されまして、危険レベルをフェーズ4に引き上げられました。基準を設けられて初めてのことだそうです。人から人へ感染経路が増えるわけでありますし、また、感染力が強くなる可能性もあるということで懸念しております。ある専門家の方によると、このフェーズ3からフェーズ4というのは天と地ほども差があるんだという言い方もございました。
 世界で猛威を振るった幾つかの事例がありましたけれども、スペイン風邪におきましては、まあ時代もあったんですけれども、大陸に広がるのが一か月半から二か月ぐらい掛かったということでしたが、今回のこの新型インフルエンザに当たっては、地図を見たら、ほとんどもう全世界に感染が広がっていると。まだ我が国では感染の報告がございませんけれども、この事態に対して、いろいろそれぞれの省庁で取り組んでいただいておりますけれども、まず現状の報告を舛添厚生労働大臣の方からお願いいたします。
■舛添 要一 国務大臣■
 昨夜、WHOにおきまして、専門家による二回目の緊急委員会が開催されました。その結果を踏まえまして、日本時間で今朝五時過ぎですけれども、公表されましたWHO事務局長のステートメントの中で、継続的に人から人への感染が見られる状態になったとしてフェーズ4宣言が正式になされました。
 こういう事態を受けまして、本日未明、緊急の危機管理ということで七時に記者会見を私がセットいたしまして、メキシコ、アメリカ、カナダにおいて感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に規定する新型インフルエンザ等感染症が発生したことを宣言したところであります。
 今後は、この感染症法、更に検疫法に基づきまして新型インフルエンザの蔓延防止のために必要な措置を講じていくとともに、新型インフルエンザ対策行動計画等に基づいて関係省庁と密接に連携しながら国民の生命と健康を守るため万全の対策を講じていくこととしております。まずは、やはりこのウイルスの国内への侵入を防ぐ、そういう水際対策に万全を期したいというふうに思っております。
 厚生労働省におきましては、メキシコ便を中心として、それからこの午後からアメリカ・カナダ便も検疫体制の強化を図っていきたいというふうに思っていますので、検疫法に基づいて隔離措置も必要な場合にはとるということで徹底したサーベイランスをやっていきたいというふうに思います。
 それから、国民の皆さん方にも正確な情報に基づいて冷静に行動していただく。それから、スペインなど発生地への渡航については少し慎重に御検討くださいと、外務省はこれ、渡航しない勧告を先ほど出したようであります。それから、もううがいとか手洗い、こういうことはほかのインフルエンザと全く同じですからよく気を付けていただきたいと思いますので、地方公共団体も続々と相談窓口を開いていますので、そこにも相談へ行っていただきたいと思います。
 それから、あと三十分で官邸で第一回の本部立ち上げた会合を開きます。これで関係省庁との連携を密にして、国民と一体となって必ずこの危機を乗り切ると、そういう思いで全力を尽くしてまいりたいと思っております。
■石破 茂 国務大臣■
 当省といたしまして、豚のインフルエンザウイルスの保有状況につき都道府県を通じまして農場段階で調査を行っております。
 豚インフルエンザというのは、年間大体数頭程度の陽性反応というのは確認をされておるわけでございますが、別に特に珍しい病気というわけではございません。豚では一過性の発熱、せき、くしゃみ等の症状を示しておるわけですが、通常一週間程度で自然治癒するということでございまして、家畜衛生上問題になる疾病ではございません。
 しかしながら、メキシコなどで人への感染事例が確認をされました。今まで日本で豚から人にうつったという例は一件も報告をされていないわけでございますが、人への感染事例が確認をされましたので、対策上の重要性にかんがみまして、まず四月二十四日から動物検疫所において生きた豚の水際検査、豚が大体四百頭ぐらい入ってきているんですが、この水際検査に当たりまして臨床検査、熱がないか、くしゃみしていないか、臨床検査に加え必要に応じて精密検査を実施をいたしております。それから、今後はウイルス保有状況調査、サーベイランス、これを強化するなど、家畜衛生対策の徹底に努めたいというふうに思っておるところでございます。
 厚労省と連携しつつ防疫対策に万全を期すとともに、豚肉を食べると危ないとか、そういう風評被害も予想されますので、そういうことがないように徹底したい。また、豚を飼っておられる方々、今までどおり衛生に気を付けて飼育をしていただきたい、そのように考えております。
■野田 聖子 国務大臣■
 豚インフルエンザのような問題に対しては、今、舛添大臣がお話をされたとおりでありますけれども、厚生労働省等が感染症対策といった観点から中心となって対処をすることになると思われるところ、消費者庁が創設されたときには、消費者庁としては消費者の不安を解消するといった観点から一定の関与を行っていくことになります。
 すなわち、消費生活センターに豚インフルエンザに関する相談情報が寄せられた場合には、消費生活相談員において適切に情報を提供するほか、消費者庁においても、必要に応じ厚生労働省等から情報を入手するなどして消費者一般に対し情報提供を行うなどして、今まさに石破大臣がおっしゃった購買に関しても、しっかりと情報提供を行うことによりまして消費者の安全、安心を確保するために適切な対処を行うこととなります。
■松下 新平■
 ありがとうございました。
 豚インフルエンザから新型インフルエンザというふうに宣言をされたということですので、引き続き両大臣におかれましては万全の取組をよろしくお願いいたします。
 もう質問終わりましたので、御退席されて結構です。よろしくお願いいたします。
 さて、残りの時間は野田大臣にお願いしたいと思っております。
 この参議院でも、先週から今週にかけて私の時間も入れて十時間の質問になります。衆議院の質疑を経て参議院でまたいろんな方面から質問がなされ、そしてまた新たな問題点も出てきたように思っております。私から、そこの中間的な意味合いも兼ねまして、三問お伺いしたいと思っております。
 まず一点目は、前回の私の質疑でも申し上げたことに関連するんですが、消費問題を第一線で取り扱っていただく消費生活センター、相談員の皆さんについてなんですけれども、昨日、行政監視委員会というのが参議院で開かれまして、そこでも私取り上げたんですが、行政機関の相談窓口とこの消費生活センターとの連携、これも一つの大きなポイントになろうかと思っております。
 行政監視委員会の中では行政機関を総括される総務大臣からの答弁をいただいたんですけれども、行政機関それぞれ省庁ごとに窓口がございます。また、その時々の話題というかニーズに応じていろいろ、ホットラインとか目安箱、今回の新型インフルエンザの相談窓口もそうですけれども、そういったのを設けられますけれども、それと消費生活センター、この連携が大事になってくると思われます。そのことについて大臣の御所見をお願いいたします。
■野田 聖子 国務大臣■
 この度御審議をお願いしています消費者安全法案、この第五条におきまして、国及び地方公共団体に対して、消費生活センター、保健所、病院その他の関係者の間の緊密な連携に関する配慮義務を課しているところであります。
 ただ、実のところ、現状においても、地域の現場で消費生活センターと行政機関の相談窓口との会議とか個別事案の検討の場において既に情報交換とか行われておりまして、今でも問題解決に役立てられているということであります。さらに、苦情相談情報を事業者指導や法執行、消費者教育啓発のために活用するなど、消費者被害の未然防止、拡大防止にも同じく役立てているものと聞いているところであります。
 今回の地方支援策におきましても、地方消費者行政活性化基金を活用した事業として、相談員のレベルアップなど対応力の強化や、関係部局との連携強化を図るための支援メニューというのも用意させていただいています。こうした支援措置を活用しながら、消費者問題にかかわる様々な事案に対して、消費生活センターを始め関係部局がそれぞれの役割を果たしながら十分連携をしていただいて、一体となって対応していくことが大事だと思っています。
 例えば、今、豚インフルエンザ改め新型インフルエンザになりましたけれども、この場合はどんなふうかという例えば例示を挙げますと、恐らくこの事案が発生した場合には、消費者からの苦情相談の多くは保健所に寄せられるものだと想像ができます。そうしますと、一方、消費生活センターにも豚肉などの食品に関する問い合わせがあるということが想定されるので、その場合は保健所と連携をしながら可能な限りの対応を行うことをさせていただきます。
 いずれにしても、消費者から苦情相談に対しては、消費生活センターと保健所など、関係部局がそれぞれの役割を果たしながら十分連携して一体となって対応していくことが大切だと、そういうふうに思っております。
■松下 新平■
 ありがとうございました。
 今、議論をしておりますけれども、また設置されてから様々な問題点も出てくるかもしれませんが、今なせること、しっかり取り組んで準備をしていただきたいというふうに思っております。
 次に、この法案、修正協議もなされて新たに出されたわけですけれども、三年をめどに見直すという規定がございます。一般の法案につきましても三年ないし五年で見直すという規定が多いわけですけれども、この消費者庁の権限行使、一般の消費者の皆さん、生活者の皆さんの権限行使に当たっては、もっと早めて見直し、大胆に見直すべきところは見直すと。そして、より消費者、生活者の皆さんの理にかなう制度化を図るべきだというふうに考えております。三年以内という規定ですけれども、施行されて直ちにも改正するものがあれば、大胆に取り組んでいただきたいと思いますけれども、この点に関する所見をお願いいたします。
■野田 聖子 国務大臣■
 恐らく松下委員も手掛けたことがあるかもしれませんが、議員立法というのがありまして、私も過去十五年の間、幾つか議員立法を手掛けたんですが、見直し規定三年とか置いていてもうっかり忘れてしまうことがございます。例えば、児童買春、児童ポルノの法律の改正というのを随分ユニセフ辺りから言われているんですけれども、議員立法というのは責任者が議員本人なので、うっかりしてしまうとあっという間に三年がたってしまうというようなことがあって、本当にこの見直しというのは常に常に監視をしていかなきゃいけないなと思っています。
 今回、消費者庁のこの法案に関しては、消費者庁はもちろんのこと、修正協議をしていただきましたので、今後恐らく全党でのフォローアップの議員連盟みたいなものもできるのではないかと。又は、消費者委員会がしっかりとこの法律の運用、こうは言ったもののやってみるとこうだったというのは間々あることなので、そういうのをもう常に三百六十五日しっかり監視をしていただけるものだと期待しているわけですが、その中で、やはり急激な社会情勢の変化とか様々なありようによって三年を待たずとして法律改正があったり、又は、先ほど申し上げたように、二十九本に固定化しているわけではないので、消費者庁の所管の法律が、どうしてもやっぱりこれは入れるべきだというのが当然出てくるとするならば、そこら辺は柔軟に対応していくべきだと思います。
 特に急げと言われているのが被害者救済なんですけれども、これに関してはやはりかなり私自身も、衆議院又は参議院の審議の中で御要請いただいていますが、この法案を作るに当たってハードルが非常に高いなと自分自身も感じておりました。政府が出す以上はやはりすべての国民が納得していただけるような形に持っていかなきゃならないわけですが、なかなかそこまでこれまでの取組が至っていないということ。まさに、これは消費者庁ができたがゆえに真っ先に取り組んでいく被害者救済の在り方というのは、三年という悠長なことを言わずに、一日も早くそういうことができるようにということで頑張って取り組んでいかなければならないことだと思っています。
■松下 新平■
 この委員会でも様々な事例の報告がございましたけれども、手遅れではまさに遅いわけですから、英断でもって前倒しで取り組んでいただきたいというふうに思います。
 最後に、消費者庁の情報公開についてお伺いしたいと思っております。
 情報公開法によって行政のいろいろプロセスからいろんなやり取り、原則公開ということになっておりますけれども、事消費者庁の関連に関しましてはより踏み込んだ情報公開が必要だというふうに思っております。
 いろんな事例がある中で、風評被害をゼロにするというのは大変難しいと思います。それぞれ努力はしていただいておりますけれども、ゼロはなかなか難しいと。そういう場合は、情報公開の徹底をすることによって、急がば回れといいますか、より、消費者庁でいいますと、消費者の皆さんとの信頼関係が構築できるんだろうというふうに思っております。
 そういった意味で、消費者庁の情報公開、これについては、他の法案、あるいは他の組織よりもより進んで積極的に情報公開をするという姿勢が大事だと思いますけれども、大臣の御所見をお願いいたします。
■野田 聖子 国務大臣■
 消費者庁も、今お話がありましたように、行政機関の一つでありますから、行政情報公開法が適用されるのは当然です。しかし、消費者安全法案においては、情報の開示を含め消費者安全の確保に関する施策推進に当たっての過程の透明性を確保すべきことが国の責務の一つとして消費者安全法案第四条三項に規定されているところであります。
 ですから、この法案によりまして消費者事故等に係る情報を消費者庁が一元的に集約、分析する体制が整備されることになりますけれども、このようにして集約、分析された情報は適切に消費者に提供され、消費者被害の発生拡大の防止に役立てる必要がございます。このため消費者庁は、消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果を関係行政機関、国民生活センターに提供し、消費者委員会に報告するとともに公表することとされています。これは消費者安全法案の第十三条。また、修正協議がございました。修正協議において国会にも取りまとめ結果を報告するということが付け加えられたところであります。
 さらに、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報につきましては、都道府県及び市町村に提供するとともに、これを公表することをもって消費者への注意喚起を行うこととしています。これは安全法の十五条。
 そして、これらの運用に当たっては、「消費生活に関わる事故に関する情報は、国民の共有財産であるとの認識に基づき、消費者庁を含む関係省庁は、消費者事故等に関する情報について、個人情報保護に配慮しつつ、十分な開示を行うこと。」、これが附帯決議の十一。そして内閣総理大臣は、消費者事故等の発生に関する情報の集約及び分析の結果の公表に関して、適時適切に国会に対して報告しなければならないものとすること、これが附帯決議の十三等、衆議院において全党で附帯決議をいただいていることを踏まえてしっかりと取り組んでいく必要があると思っています。
■松下 新平■
 ありがとうございました。
 予定している質問は終わりましたけれども、冒頭に取り上げました新型インフルエンザ、これいたずらに危機感をあおってはいけないと思いますけれども、新しく設置される消費者庁、これからどのように消費者の皆さんに安心していただけるかを、またこの機会を通じてしっかり検討していただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。